この話はゼロ魔をオリジナル要素を組んだSSです。
サイトを最強の剣士として出したらと言うコンセプトで出してますので、結構原作そっちのけです。
そういうのが嫌いな方は読まないでね。

では、どうぞ!!

俺の視界は常に火に焼ける風景と、焦げた血の匂いの世界だけだった。
息つく暇もなく戦地を駆っていた俺は、若くして数々の成果を上げて英雄などと謳われるようになる。
俺がなりたかったのはそんなものじゃない……
体の傷も増え、心の傷も増えただがむしゃらに駆け抜けた。
国の為にと心に言い聞かせ俺は剣を振う。
だけど、俺の心の中は何時も空虚だった。

“俺は一体何のために剣を振っているのだろうか?”

次第に戦う意味事態に疑問が湧いてくる俺に、この日俺の運命を劇的に変えるべく重大な出来事が起きる事となった。
ある日、城の一室で一時の休養をとっていると俺の目の前の空間がいきなり歪みいきなり不思議な鏡が現れたのだ。
「……これは。鏡か?」
一瞬敵の罠かと警戒するが、周辺には俺以外の気配は何もなく特別変な感じはしない。
そして、暫く様子を見ていたが一向に消える事がない鏡はまるで俺を誘っているように思えた。俺は誘われるままに恐る恐る触れた途端、体が光に包まれて俺の体は光に包まれその場から完全にきえてしまった。
そして俺はまるで水の中に投げ出されたような感覚不思議な空間に身を漂わせていた。
意識が朦朧とするなか頭に直接囁くように声が聞こえてきた。

『宇宙の果てに居る我の下僕よ…』
誰の声だ…女の声?
『神聖で、美しく強力な使い魔よ』

その声に答えるように俺の意識は引き寄せられ少しづつはっきりとしてゆく。

『我は心より願う!我が僕よ我が求めに…答えなさい!!』

瞬間。光が弾け、目を開けると俺は見知らぬ世界に佇んでいた。
周りには見た事のない建物と黒い衣を纏う少年少女たち。空を見上げると青空の中に薄らと見える二つの月の様なものが見えた。
この世界に漂う澄んだ空気は明らかに俺の世界とは異なっていた。
「うはぁ!?ルイズが平民を召喚したぞ!!」
「やっぱり、ゼロだぜ!やってくれた!!」
何処か驚く周りの反応を聞きながら俺は目の前にいる少女と目を合わせた。
少女は、鋭い眼を更にきつくして俺を見つめていた。
その目には、怒りや戸惑いや悲しみが写っていた。
なんでそんな目で見られないといけないんだ?
「なんだ、俺に何か付いてるのか?」
「何でもないわよ……改めて自分の運の無さに呆れていただけだから」
「ミス・ヴァリエール。召喚の儀は成功しました。召喚に応じた貴方の使い魔に契約をしなさい」
「…はい」
年配の男性に言われ少女は静かに頷き、俺の頬に手を添えきた。
「待て。俺に何をするつもりだ」
「貴方は黙ってなさい。直ぐ済むから…」
少女から殺意を感じない事に警戒を解くとそのまま顔を近づけてきて俺の唇にそっと重ねてきた。
「!?」
突然の事に驚き体を強張らせたと同時に左手に感じる痛みが全身に走った。
痛っ…何だこの痛み。
まるで左手が焼ける様な痛みに脂汗をかくが暫くすると痛みも引いた。
改まって痛みを感じた左手を見ると手の甲には見知らぬ文字が青白く浮かび上がっていた。
「ほう…これは珍しい紋章ですね。なにはともあれ無事契約ができたようですね」
「はい…さ、貴方は今から“私”の使い魔よ。お名前を教えなさい」
何故か私と言う言葉に力を入れて主張する少女に俺は訝しげな眼で見つめ返した。
「なんだと……使い魔。俺がか?」
「そうよ貴方は侯爵家である私の使い魔に選ばれたのだから少しは感謝しなさい…えっと、そうあなたの名前は」
「……サイトだ」
俺がこんな小娘の使い魔?
はは、なんて夢だ…性質が悪いぜ。
頬を抓って見るが痛い。
現実だ。
急過ぎる展開に思わず俺は苦笑しか浮かばない。
とりあえず、現状が分からない以上下手に動けない。
後からあの少女から詳しい話を聞いてから考えるか……

そして俺はこの日から、意味も分からず目の前の少女の“ルイズ・フワンソワーズ・ル・ブランドラ・ヴァリエール”の使い魔としてこのトリステイン魔法学校に居る事となったのだった。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ルイズと言うこの少女の部屋に訪れ、俺は話を聞き自分の状況を整理していた。

「そうか…ならここは本当に俺の知らない世界なんだな」
「あんたが言う事が本当ならね。にわかに信じられないけど、本当に違う世界から召喚されたの?」
「だからさっきからそう言ってるだろうが?」

俺の方は大体現状を理解はしたのだがルイズ本人は一切俺の話を信じていなかった。
胸が無い癖に頭も固いようだ。
信じられない物は信じられないだろうから無理に俺は分かってもらおうとはしない。
それよりも重要なのは問題は元居た世界へ帰れないという事だけだが……


そして次の日。俺はルイズに付き添い授業とやらに一緒に行く事になった。
「ちょっとボーとしてないでシャキッと歩きなさいよ」
「悪いな、ちょっと考え事をしていた」
「全くしっかりしてよね。使い魔のあんたが駄目だと私まで変に見られるんだからね!」
キツイ釣り目を更にきつく上げて俺を見らむ。
初めて会った時もそうだが、ルイズは妙にピリピリしてる気がする。
まったく、何をそんなに不機嫌になってるんだか…思わず本音を呟いてしまう。
「ふうー…ルイズ、お前もうちょっとお淑やかにしたらどうだ?そんなピリピリしてると嫁の貰い手がないぞ」
「う、うるさいわね!余計なお世話よ!!」

ゴス!!

と、思いっきり鳩尾に肘を入れられ俺は痛みでその場に蹲った。
「お、思いっきり入ったぜ…くそ、ルイズの背が小さいから丁度いい具合に入った」
「だ、だだだ誰が小さいって言うのよ!!」
余計な事を言った俺の口をグニグニと引っ張りながら、ルイズは顔を真っ赤にして睨む。
「おまふぁだ(お前だ)」
「何ですって!本当あんたは口が悪いわね!大体使い魔のくせに私を呼び捨てにするなって何回言えば分かるのよ!!」
ちなみに言うと俺とルイズの関係はこんな感じだ。プライドが高いルイズは何かと俺の言動に面白いように反応してきてそこがなんか面白い。俺にとっての密かな楽しみになりつつあった。
すると、ルイズは急に俺の口を引っ張るのを止めて背を向けてしまった。
「どうしたんだ?もう終わりか」
「…うるさい!早く行くわよ。着いてきなさい」
微妙に可笑しいルイズの反応に俺は違和感を感じた。
「何か気分でも悪いのか?無理ならその授業とやらに出なくても良いんじゃないか」
「何でもないわよ。良いから行くわよ」
突っ張るルイズに俺は肩を竦めた。
しかし、廊下に居る生徒の横を通り過ぎる時俺たちを見ていた周りの生徒たちから、微かな笑い声と『ゼロのルイズ』っとあざ笑うかのような声が聞こえてルイズが悲しそうに瞳を曇らせたのだけは見逃さなかった。


そして、教室に着き授業が始まると他の生徒たち傍らにも小動物?(多分、使い魔だろう)みたいなのが多数いた。
使い魔が居ない生徒も多少いるみたいだが多分、大型種で教室に入れないと言うオチだろう。
黒板に書かれている文字は全く読めないが、先生が話している内容からすると今回は使い魔に関する事らしかった。使い魔の種類や、謂れなど話していく。
「さて、私からの話は此処までです。この後は、契約した使い魔を自分自身が何処まで知っているか理解しているかレポートを書いて提出してもらいます。明日提出してもらいますので、それまでには完成させるように。残りの時間は自習ですので、レポートを書くなり、他の授業の予習などしてても結構です。では、ここまでです」
授業が終わり先生が居なくなると、それを見計らったように周りの生徒は、雑談を始めたり予習をしたりと思い思いの行動をとっており、ひとしきり話した後の大半の生徒は今回のレポートの課題を書き始めるのが多いようだった。
って、教室の端のメガネかけた女は本読んでるな。見た感じ使い魔らしいの見当たらないし…大型種なのか?
気になった俺はルイズに聞いてみようと声をかけようとしたが、ルイズはギュッと唇を噛んでレポートの髪を睨みつけていた。
「どうした、ルイズ?おっかない顔して」
「…うるさいわね。あんたはちょっと黙ってなさいよ」
そうは言うがそんな顔されてたら気にするなと言う方が無理だろう。
でも、普通に聞いても答えてくれないだろうな…さて、どうするか。
思考を巡らせていると、一人男子生徒達がルイズに近寄って声を掛けてきた。
俺は一瞬友人かと思ったが、相手の卑下する様な目を見るとどうやらそうではないらしい。
「よ、ゼロのルイズ。お前のは、どんな使い魔なんだ。あ、そうかルイズのは平民だったもんな!」
「俺は、このステイルだぜ。恰好良いだろう、俺の言う事もちゃんと聞いてくれるし魔法のアシスト完璧だぜ。お前は…そうだっけゼロだもんな」
「そうそう、ゼロのルイズじゃアシストもいらないもんな。なにせ何も魔法が使えないメイジと、平民な使い魔。役立たずに決まってるよなー」
便乗する様に周りの奴らもルイズに集まりケラケラと可笑しそうに笑っていた。
明らかにルイズを貶している態度を見つめると俺の中でドス黒い感情が沸き立ってきた。
単純な衝動、怒り、不愉快さ。
未だこの世界の事を知らない今は荒波はたてたくない。
湧きおこる感情を抑えつつルイズの方に顔を向けると顔を伏せて悔しそうに唇を噛んでいた。
何度も見てきたルイズの気丈さで必死に抑えているようだったが、俺の位置からはその瞳から光る物が一瞬見えた瞬間何かが切れた。

「ふっ、いい加減落ちこぼれのゼロのルイズは家に帰って貰えないかな・。何時までも学園に居ると本当に……」

ガシッ!!

一番最初にルイズを貶した男の胸蔵を掴み上げて思いっきり睨む。
「な、何だ君は。離せよ、平民の分際で貴族の俺に…」
「…黙れ、目障りだ」
減らず愚痴を叩くこのイケ好かない顔を永遠に止めてやろうか思うぐらい殺気を込めた視線を向けた。
すると掴んでた男は口を噤み顔面蒼白になって何も言ってこなくなった。
更に、ルイズを取り囲むように喋っていた奴らも同様に睨むとそいつらも黙って視線をそらした。
微妙な雰囲気が教室を漂う中俺の隣に居たルイズが慌てて止めに入ってきた。
「ち、ちょっと何してるのよ!止めなさい」
「……ちっ」
俺は握っていた手を離すと男は咳き込みながら慌てて俺から数歩後に下がった。
先ほどの会話で、どうしてルイズが朝からピリピリしてたのかが今、分かった。
くそ、むしゃくしゃする…
ルイズは俺を止める以外何も言わない。だけど俺を止めるために握った手が悔しそうに震えていたのを感じていて俺はどうにも怒りが収まらず周りに吐き捨てるように言葉を発する。
「良く聞け!お前ら!!!今後ルイズに文句がある奴は俺を倒してから言ってこい!!俺を倒す勇気もない様な屑が口を聞くんじゃね!!」
「サイ…ト?」
俺の言葉に呆気にとられるルイズに、周りの連中も俺の体から発する威圧感に反論するものはいなかった。
明らかに弱者をいたぶる光景は腹が立つ以外何物でもない。
周りが一斉に引く中で、その中で一人だけ俺に文句をいう奴がいた。
「全く、ルイズの使い魔は野蛮だね。美学に欠けるよ」
「なんだと……お前は誰だ?」
「僕はギーシュって言うんだ。宜しく口の悪い平民君」
俺の視線でも引かずに、明らかに挑戦的な眼を向けてくる男。
「でも、君は色々侮辱しすぎたね。その平民には目に余る態度、ちょっと流石の温厚の僕でも憤りを感じる」
目を細めて俺を強く睨むギーシュに、真っ向から受けて俺は睨み返した。
「はっ。腹が立つならどうだって言うんだ?」
「そうだね……決闘をしないか?」
「決闘…だと?」
「そうだ。僕と決闘をして君が勝てたらもう君のご主人さまを今後一切馬鹿にするのは止めさせよう。ただし君が負けたら…僕の奴隷になってもらうよ」
こっちからすれば願ってもない提案だった。これでルイズが馬鹿にされる事が無いなら、俺にとっては断る必要もない。
「ああ、分かった。受けて立ってやろうじゃないか」
「なら決まりだね。この後に中庭に来るといい。そこで決着をつけよう……あ、別に尻尾を巻いて逃げても僕は構わないよ。じゃ、待ってるよ」
最後までキザな台詞を吐いてギーシュは去って行った。
我ながら面倒な事に首を突っ込んだ様な気がする。
そう思いながらも俺は、逃げる事無く教室を出て行こうと足を進めると、俺を止めるようにルイズが前に立ちはだかった。
「……」
顔を伏せていて、表情は分からないが怒っているのは雰囲気から感じていた。
「何だよ」
「この…馬鹿!!何ご主人様に勝手に話を進めてるのよ!!」
「……そんなのしょうがないだろう」
「しょうがなくないわよ!あんた誰に喧嘩売ったか分かってるの?相手はギーシュなのよ!私のクラスの中でも錬金術の屈指の使い手なのよ!!青銅の二つ名だってあるんだから!!」
なるほど…あいつの態度のでかさは自信の表れか。
俺を心配そうに見つめるルイズの肩に手を乗せて俺はルイズの横を通り過ぎた。
「俺は、ルイズの使い魔なんだろう」
「だから何よ…」
俺の背中を見つめながら、ルイズは聞き返す。
「この世界に来てしまったのはしょうがない。だったら俺はその日まで使い魔としてルイズを守ってやるよ。俺がいる限りルイズを傷つけるような奴は俺が蹴散らす」
「…あんた、何言ってるのよ」
俺の意図する事が分からないのかルイズは戸惑いの目を向けてきた。
俺は、教室を出る際に振り返りルイズに向かって指を立てた。
「まぁ、見とけ。あんな雑魚俺の足元にも及んでない事を見せてやる」


そして中庭に着くと、どっから聞きつけてきたのか他のクラスのギャラリーで埋め尽くされていた。
人垣の中央に俺とギーシュそして俺の数歩後ろにルイズが心配そうに見ている。
「ふっ、良く逃げずに来たね。その勇気だけは認めてあげるよ」
手に薔薇を持ちながらキザな台詞を言うのがいちいち癪に障る。
「ご託は良いから早く来い、ギーシュ」
「…本当癇に障る言動だね、君は。平民風情が」
「それはお互いさまだ」
そして、無言のまま手に持った薔薇を振ると数枚の花弁が落ち光に包まれた。その中から、人型のシルエットが見えて具現化する。
それを見たルイズは驚きの声を発した。
「ご、ゴーレムを7体!?ギーシュあなた、平民相手にそんなもの出すなんて!!」
「ふっ、ミス・ヴァリエール。僕はメイジだよ。決闘で魔法を使うのは当たり前じゃないか。それに貴族にとって魔法は剣士にとっての武器も同じ。それを使わずして決闘とは言えないだろう、悔やむなら自分の使い魔の口の聞き方すら躾ない事を嘆くんだね」
「そんな…」
納得が出来ないルイズは更にギーシュに言い寄ろうと歩きだすが、俺は手を上げてルイズの足を止めた。
「大丈夫だ、ルイズ。この程度なら問題ない」
「え?…」
「何?…」
俺の発言に唖然とするギーシュとルイズと無視して、何か獲物が無いか周りを探し視線の先に見えたある物を見つけた。
素手でも何とかならなくはないが流石に、七体を同時に相手にするには何か獲物がいる。
最も俺の力に耐えきれる武器など早々ある訳がない。
今は、取りあえず使える消耗品程度で十分だ。
目的の物を持つショートヘアのメイドに俺は近寄り声をかけた。
「すまないが、これを貸してもらえないか?」
「え、で、でもこれはただの箒ですよ?」
「ああ、これで十分だ」
「で、でも…あ」
渋るメイドに俺は強引に箒を貰い手で回し感触を確かめた。
うん、これなら一度の戦闘程度ならなんとかなるだろう。
「待たせたな、さ…やろうか」
箒を持ちゴーレムと対峙する俺に周りからはありえないものを見るように徐々に笑い声が聞こえてきた。
ルイズも、信じられない顔をして俺を見つめているがこっちは至ってマジだ。
それに実際の戦場すら知らないおぼっちゃま相手にはこれで十分だ。
ギーシュ本人も俺の態度に自分が馬鹿にされてると感じたのか顔を真っ赤にして怒りの表情を向けてくる。
「ふ、ふふっ…ここまで馬鹿にされたのは初めてだよ」
「それは良かったな。何事も経験だぜ」
「減らず口を!!行け我がゴーレム達!!!」
ギーシュの号令に、7体のゴーレムが一斉に俺に襲いかかる。
周りから聞こえる歓声が膨らむ中ルイズの悲鳴が聞こえてきた。
この場に居る誰もが、俺が圧倒的に負けると思い描いていただろう……
だが、周りの歓声が高まる中ゴーレム達の拳が俺には……届かなかった。
「……剣技・五月雨」
静かに言葉を囁く。
すると俺の周りに居たゴーレムは大きな音を立てて崩れ只の鉄隗へと変わった。
「な、何?」
「……」
一瞬の出来事に驚きの声を発するギーシュと静まり返るギャラリー。
気を関与した剣撃…といっても今は箒だがそれを振い俺を包囲していたゴーレムに振った。
しかし、所詮只の箒。気を使った衝撃には耐えれたなかったのか握っていた部分だけを残してバラバラに砕け散った。
ギーシュは未だ信じられない光景に呆然とした目で俺を見つめている「。
その隙を俺は見逃さず壊れた箒を捨てて一気に詰め寄り薔薇を持った手を握りもう片方の手でその細い首を掴んだ。
「うぐっ!?」
「俺の勝ちだな、ギーシュ…まだやるなら、このままその首をへし折る。……どうする」
肌に感じる冷たい感触と俺の鋭い殺気に、ギーシュはゴクリと唾を飲み込みそのまま気を失い倒れた。
「ふん」
静寂に包まれる中、俺は埃を払う様に手を叩き壊れた箒を拾ってさっきのメイドに近寄った。
「すまない、箒が壊れてしまった。責任が必要なら俺が持つから何かあったら言ってくれ」
「あ…はい」
メイドは気の抜けた返事をして箒を受け取り、何処か惚けた目で俺の顔を見つめていた。
「どうした?」
「あ!い、いえ何でもないです!!あ、あの…お名前聞いても良いですか?」
「別に良いけど…俺はサイトだ。一応ルイズの使い魔って事になってる。じゃ、俺はそろそろ戻るから」
踵を変える俺に後ろのメイドが何か言ってたが、俺の耳には聞こえてなかった。
周りの静寂を無視して去る俺を、ルイズは正気に戻り慌てて追いかけてきたのだった。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

そして、その日の夜ルイズの部屋では俺は中庭での出来事でルイズに激しく追及されていた。
「な、なんであんたそんなに強いのよ!!」
「なんでって言われても、俺のいた世界では剣士をやってたからな。あれぐらい普通だ」
「普通って…あんな事異常よ!異常!!箒でゴーレムを倒すなんて普通の剣士でも出来ようがないわ!!!」
そんなにか?ちょっと“気”を使っただけなんだが。
さっきからこの会話も何回目か知らないぐらいしてるし、ルイズは驚きのオンパレード状態で全然収まりがきて無い様子だ。一体いつまで続くんだこの会話。
あの決闘から他の生徒も妙に俺を怯えた目で見ていたしちょっとやり過ぎたか。
「…ねぇ、あんた。ううん、サイトだったわよね」
「ん?ああ、そうだ。って今さら使い魔の名前を覚えたのか?」
「ち、違うわよ!!そんな事よりも、サイト、あんた剣士って言ってたわよね」
「そうだけど」
「という事は剣を持てばもっと強くなるの?」
なんとまぁ、安直な事を言ってくれる。
間違っては無いけどあくまで俺の気を受けても壊れない剣じゃ無ければ先程の箒の二の舞になるだけだが面倒くさい俺は適当に頷いた。
「…そうだよ」
「そっか……よし、それなら今度の休みの日に町に行くわよ」
「はぁ?町にって何しにだ」
「勿論、サイトの剣を買いによ!!」

そして次の、休みの日俺達はトリステインで一番大きな町、トリスタニア城下町に来ていた。
強引なルイズに連れて来られた俺だが本音を言うと別に剣は欲しくはなかった。
理由としては此処は俺の居た世界よりも全然平和だからだ。
この世界には俺が剣技を使うほどの状況はまず無いだろう。それに俺の力に耐えれる剣などこの世界にあるのかすら疑問だ。
メイジが栄える世界で強い武具などただの飾り程度だろう。
俺の世界の様に肉体の限界の戦いの戦法は存在してないだろう。
だけど、俺の前を歩くルイズが「ご主人様のご褒美なんだから素直に受け取りなさい!」と、何時もの様な強気な発言とは裏腹に今までに見た事が無い嬉しい顔をしてた故に無下に断る事が出来なかった。あれから、あの一件お陰でルイズが馬鹿にされる事も無くなったしそのお礼のつもりなのかもしれない。
ここは、ルイズからのプレゼントと思って貰っておくか。
そして、着いた先は明らかに寂れた武器屋の前に俺は連れてこられた。
「ちょっと待ってなさい。私がとびっきりの剣を買ってあげるから…ねぇ、この店で一番良い剣頂戴」
おいおい、その注文の仕方はどうなんだ?
呆れる俺とは裏腹に、ルイズは上機嫌で亭主と話を進めていた。
亭主がルイズを見る目は明らかに曇ってる。どうに見ても知識のないルイズにぼったくろうと考えているのが見え見えだ。その証拠に亭主が持ってきたのは、黄金の剣だった。
見た目は派手だが見た感じ大した切れ味も無いだろう。
あれなら、ギーシュ戦で使った箒と良い勝負だ。
だけど、ルイズはそれをいたく気に入ったのか購入しようと決め値段を聞いてみるがするが余りの高さに怒っている。亭主もあれやこれやと言いくるめどうにか、高値で買って貰おうと一歩も引いてなかった。
全く何やってんだか……
特に何も言う気にならない俺は、二人を無視してそこれ辺に積まれている剣の山を見ていた。
どれもこれも大して、手入れもされておらずこんなのただの駄剣ばかり。ハッキリ言って自分で作った方がまだマシなのが出来る自信があるぞ。
呆れながらも適当に見てるとある一本の剣を触った瞬間俺はある違和感を感じた。
この剣……普通じゃない。
その剣を棚から抜いて手に持ってみる。
見てくれはただの錆かけた剣に見えるが、俺にはこれが並みの剣とは思えなかった。
試しに抜いてみると見た目通りの錆びれた剣で笑ってしまう。
「おい、何笑ってやがる」
「ん?誰の声だ」
「オレだよ」
声は俺の手元から聞こえるまさか…
「これが喋ってるのか?」
「コレとは失礼な奴だなー。オマエこそ、ダレなんだよ?」
うぉ…マジで喋ってる。この世界には喋る剣があるのか。
「俺はサイトだ。今は剣を持たない無い剣士だ」
「オレは、デルフリンガーってんだ。それにしても…ククッ、剣を持たずにナイトを語るのか?オマエ」
俺の軽口に笑って答える喋る剣デルフに俺は関心が高まる。
「ははっ、お前面白いなー。気に入ったぜ」
「ケケッ、オマエこそ変なやつだなー。オレを気に入るなんて相当な変人だぜ」
二人で勝手に盛り上がって話してると、流石に手に負えなくなってきたルイズが俺に助け船を要求してきた。
「ちょっとサイトそんな所で、喋ってないでこのおやじに何か言って…って、サイトあんなた誰と話してたのよ」
「ん?こいつだよ」
手に持っていた剣を見せると、剣はカチカチと柄の部分を動かして話す。
「よ、譲ちゃん。そんなもんより、どうせならオレを買わねーか?」
「え?これってまかさ、インテリジェンスソード…また奇妙な物が置いてあるわね」
「放っといてくれ。それよりもどうだ?」
「それを買うの…馬鹿言わないでよ。こんな錆びれた剣なんか貴族の私に似合うわけ無いじゃないの。お断りよ」
即答かよ。
プイッと呆気なく断われたルイズにデルフはちょっと落ち込んでる様子だった。
ルイズはどうしてもあの黄金の剣を買いたいらしい。だが、俺はこの剣がどうしても気に入っていた。
「ルイズ俺からも頼む。俺はこれが良い?」
「はぁ?サイトまで何を言ってるのよ、そんなの…」
「ルイズ。はっきり言ってお前が買おうとしてる黄金の剣はただの派手なだけの駄剣だ。俺が使った瞬間折れるぞ」
「何ですって…?」
俺の言葉に、疑いの目で亭主を見つめると亭主は冷や汗を浮かびながら視線を逸らした。
図星か。
「貴方…それ本当なの?」
カウンターに居る亭主に向かって詰め寄り思いっきり睨むと苦笑いを浮かびながら必死に俺の意見の否定的な返事をした。
「め、めめめめ滅相もございませんです。あんな駄剣と違いこれはれっきとした業物、いかなるものも軽々と切れる名剣でございます。あんな素人な男の言う事など信じてはいけませんです、はい」
何だと…俺が素人。
嘘百閒を並べる亭主の言葉に憤りを感じた俺は無言で黄金の剣を持ってカウンターの机目がけて思いっきり振りおろした。
「ひっ!?」
突然の事に悲鳴を上げる亭主。だけど、黄金の剣は机を切るわけでもなくボキッと折れてしまった。
しかもよく見ると外見だけが黄金で覆われ中身は普通の鉄できた剣だった。
「ほう、こんな木の台すら切れない木偶の剣が業物なのか?」
「あの、その…」
「それなら、こっちの剣でも試しに切ってみるか?これがその黄金の剣より駄剣と言うのならばあんたを切っても怪我はないんだよな、ん?どうなんだ」
デルフを鞘から抜いて睨みつけると膝をガクガクと震わせて、遂には亭主は俺たちに泣きながら土下座をしてきた。
「す、すみません。ウソなんです、はったりなんです、それは私が適当に作った剣なんです!!」
「な、何ですって!?それじゃあんたは私に駄剣を私に高く売ろうとしてたの!!」
「はい、すいません。申しません。許してください。お願いします」
泣きながら懇願する亭主に俺はルイズに目を向けた。
「っと、言ってるけど俺のご主人様はどうするんだ?」
「ふん。勿論許せないわ。こうなったら、王宮に報告してこの店を無くしてもらいましょう」
「え゛」
ルイズのその言葉に亭主は本当に顔面蒼白になったのだった……

そして、その後は亭主の誠心誠意の謝罪と気持で今後この事が無いようにする事とそして、この剣デルフリンガーを譲ってもらう事で事なきをえた。
しかし、店を出た後もルイズは怒りが収まってないのか未だにぶつぶつと俺に文句をたれてくる。
「まったくあの亭主…許せないわ。貴族の私を騙すなんて、なんて奴なのかしら」
「別に良いだろう。タダで剣が貰えたしな。それに、騙されるルイズも悪いだろう」
「何ですって?」
「…何でもねぇーよ。でも、剣は礼を言うぜ」
「ふん」
お礼を言われた事に照れたルイズはそれからは愚痴を溢さなくなり、俺たちは何とか暗くなる前にはトリステイン魔法学校へと帰ってきていた。ルイズに任されて二人分の馬を、俺は小屋にしまい部屋に帰ろうと学校の中に入るとルイズが食堂に入らず待っていたのだった。
「ルイズ、どうしたんだ?飯を食いに行かないのか」
「行くわよ…その、貴方も食堂へ来なさい」
「何?」
その言葉が信じられなかった。
「良いのかよ、確か使い魔は主人と一緒に食事は駄目なんじゃなかったのか?」
「た、確かにサイトは使い魔だけど一応人間じゃない。その…部屋に残したままだと私が気になるの!」
顔を赤くして、俺の手を掴み強引に食堂へ向かうルイズにちょっと戸惑いながらも俺はルイズの心使いは素直に嬉しかった。
しかし、
「駄目だ」
食堂に入るなり、他の生徒たちに一喝されてしまった。
「何でよ!」
「その平民は君の使い魔だろう。使い魔は主と一緒に食事はしてはならない、その規律は知ってるいるだろう」
「知ってるわ。だけど彼は使い魔である前に彼は人間よ!」
「使い魔である事は変わらないだろう」
俺の同席に、賛成をしかねない多数の意見に負けずにルイズは一歩も食い下がらなかった。
平民と貴族との格差があるこの世界ではこの反応が普通なのだろう。
このままで行くと下手するとルイズにまで危害が及ぶかもしれない。
「ルイズ、俺は部屋に待ってるから気にしないで良い」
「だ、だけど!!」
「いいさ、ルイズの気遣いだけで俺は十分だ」
「あ、サイト!!待ちなさい!」
俺を呼びとめる声を無視して自分からさっさと食堂から出て行った。
しょうがないな、あのままじゃルイズも追い出されかねない雰囲気だったし、ここは大人しく部屋で待つか。
食堂の方から聞こえる楽しそうな声を耳にしながら俺は一人ルイズの部屋に向かう。
日が沈み暗がりの廊下を一人で歩きながら、ふと俺は空を見上げた。
そこには綺麗に輝く星と二つの月が輝いている。
空ってこんなにも綺麗だったんだな……俺の世界はそんな当たり前な事すら知る余裕もなかった気がする。
此処に飛ばされた事は偶然だったが、不思議と充実している。
元いた世界では気づかなかった事が気づかされる。
それにあの戦いばかりの日々と比べればルイズとの絡みの方が何倍も面白いしな。
もっとも本人を前にして言うときっと怒られるだろうから言わないが。
暫くそのまま空を見上げてると後ろから声を掛けられた。
「…サイトさん?」
振り向くとそこにはメイド服を着た綺麗なセミロングの黒髪をした娘がいた。この娘は確か、ギーシュの時に見た娘だったような…
「君は、あの時の?」
「あ、はい。シエスタと言います。日中お見かけしませんでしたがサイトさんは、何処かお出かけしてらしたんですか?」
「ああ、今日はルイズと一緒に町に買い物に行ってた。こいつを買いにな」
「オイオイ。コイツとはつれないなー、相棒」
指を指すと、カチカチと鳴らしながらデルフは不満そうな声を上げた。
そんな俺たちを見て、シエスタはクスクスと小さく笑った。
「ふふっ。なんだか、二人とも似てますね」
「そうか?」
「ええ、そっけない言葉とかそっくりですよ」
そんなこと言われても嬉しくないけど、この娘に言われると不思議と嫌な気はしなかった。
すると、俺の腹がぐ~っと鳴った。
「うっ」
まさかの腹の音に俺は恥ずかしさで一瞬顔が固まる。
「サイトさん、お腹空いてるんですか?」
「あ、ああ。空いてると言えば空いてるな」
「食堂から、追い出されたしな」
「で、デルフ余計な事言うな!」
俺たちの会話にシエスタは少し驚いた表情をしていた。
「サイトさん…食堂へ行ったんですか?」
「あ、ああ。ルイズに連れられてな…」
「そうですか…ミス・バリエールも酷いですね。平民がこの時間に食堂へ行ったら追い出されるのは決まってるのに…」
悲しそうに顔を伏せるシエスタは、俺の身に何があったのかが分かっているのだろうか。
「ま、そう言わなくても良いだろう。俺が自分で出てきたし、ルイズは俺を気遣って誘ってくれたんだしな」
俺のフォローにシエスタは、優しい頬笑みを浮かべて俺を見ていた。
「サイトさんって優しいですね…」
「そ、そうか?」
「はい♪…そうだ、良かったら私が夕食を作りましょうか?」
「何だって?」
「料理長も、サイトさんに会いたがってましたし残りもので悪いですけど腕によりをかけて作りますから」
「いや、俺は…ってシエスタ腕を組むな!」
料理長が何で俺に?
困惑する俺を尻目にシエスタは腕を組まれたまま強引に調理場まで連れて行こうとする。
「遠慮しないでくださいね。私もサイトさんとゆっくり話をしてみたかったですし」
「だから、俺は部屋でルイズを待たないとだな…」
「大丈夫ですよ、ミス・ヴァリエールも食事中ですし直ぐには戻ってきませんから♪」
嬉しそうに話すシエスタに俺は断り切れず、厨房に連れてこられたけど俺はシェフたちから手厚い歓迎を受けた。
「おお、あんたがサイトくんか。シエスタから話は聞いてるよ、あの貴族を倒したんだって」
「あ、ああ。そうだが…」
「何処に言っても、貴族は自分中心の考え方だからな。我々平民は何時も見下される…君には感謝してるよ」
「いや…俺は」
「さ、シエスタ。どうせ、サイトくんも貴族に嫌がらせを受けたんだろう何か作ってあげなさい」
「はい!待っててくださいね、サイトさん♪」
どうやらシェフの間でも貴族の暴漢ぷりには苛立ちが多いらしいな。
そして出されたシエスタの手料理は、文句をつけようがないぐらい美味しかった。
「どうですかサイトさん」
「ああすっごい上手いよ」
「良かったです♪お代りは一杯ありますから遠慮なく言ってくださいね」
そう勧めるシエスタに俺は何杯もお代りをしてお腹が一杯になるまで食べたのだった。
そして俺は食事の後すっかり打ち解けたシエスタと時間を忘れて話をしてしていた。
「ふふっ、本当ですか♪」
「ああ、今度シエスタも試してみろよ」
「はい。そうする事にします…あ、もうこんなに経ってます。そろそろ仕事に戻らないと」
「そうだな…俺も、もう戻るよ」
「はい…」
残念そうに瞳を曇らせるシエスタに俺も少しだけ寂しく感じて俺はシエスタにお願いをした。
「その…シエスタ」
「はい…」
「そのなシエスタの料理。またご馳走になっても良いか?」
俺は照れ臭そうに頬を掻く姿を見つめながらシエスタは嬉しそうに返事をした。
「は、はい!是非に!!」
やっと笑顔になったシエスタに俺は嬉しくなり、手振りながらルイズの部屋に戻って行ったのだった。

しかしこの後、部屋に戻るととっくに戻ってきていたルイズが仁王立ちになって俺を迎えてくれた。
あれ、ルイズさんなんか顔が怖くないですか?
「…随分帰りが遅かったじゃない。何処へ行ってたの?」
「うっ…それは…シエスタの所へ行ってたんだよ」
「シエスタって…あのメイド女の事?」
引きつった笑顔をしながら青筋を浮かび上げるルイズに俺は何か踏んではいけない物を踏んだ様な気がした。
「ふふっ…全く人が心配して早く戻ってきたのに、あんたはあんなメイドと仲良くなってたのね…ふふっ、人がご褒美を上げた途端他の女に尻尾するなんて、良い度胸じゃないの」
何をぶつぶつ言ってるんだルイズの奴…でも怖くて何も聞けない俺。
こんな危機感戦場でも数える程度しかあった事無いぞ。
「良いわ決めた。サイト貴方は今日から私の犬よ」
「い、犬?俺がか」
「そう、犬には犬らしい教育をしてあげる!行くわよ!!」
「ま、待てルイズ!!」
この後一体何に怒ったのか分からないルイズの折檻が朝まで続いたのは言うまでもなかった。そしてシエスタと妙に仲良くなっている俺にルイズの機嫌が一層悪くなり折檻が日常化するのはそう遠くなかった。
こんな扱いされたの初めてだ…


おほん。さて、俺がこの世界に来て毎日こんな感じだぜ。
最後は何とも形容し難い事が起きたが、一応充実している。
意地っ張りでそれでいて不器用な優しい俺のご主人様のルイズ、そしてそんな俺を気にかけてくれて優しく見守ってくれるシエスタ、色々な人と出会い俺のこの地での忘れない物語が始まるのだ。

 ~ to be next story・・・ ~  

追記:
オリジナル要素主人公設定
名前:サイト
性別:男
年齢:18
二大国家の戦争が続く世界の住人。
トリステインの様な魔法使いはなどのはいないが、武術剣術に長けた者が多く科学力に長けた国もあると言われる。
サイトは辺境の町出身のごく普通の人間だが、赤ん坊の頃に戦争で親を亡くしその後孤児院に入る。
戦争の辛さをしるサイトは孤児院の時偶然あった放浪剣士と出会い惹かれて自分も剣士を目指し、『弱い人を守る為に』剣を取った。
放浪剣士から習った剣術を扱う。
名前は教えてくれなかったが、サイトには『己の大切な者の為に振え。決して己が為に剣は振うな』が口癖のように話していた。
もともと素質があったのかサイトは歴代の中でも稀を見ないぐらいの剣の腕の持ちぬしになり、幾多の戦地を颯爽とくぐり抜けて敵からは恐れられる存在となる。
愛剣、“アサルトシュバルツ”を使い気を用いた剣技が得意。
一振りで数体の敵を吹き飛ばす程だが、威力が高すぎる為普通の武器では耐えきれず壊れる。
愛剣以外では本気で戦えないのが難点。
数々の栄光を残すが、それでも戦争は無くならず弱いものを守るためになった剣士の道が実は王宮を守る為の剣士で戦う事に次第に疑問を感じるようになる。
そんな只中、敵を撃退したサイトは数週間ぶりに帰る自分の部屋で休んでいる時にルイズに召喚をされ使い魔に。
不本意ながらも、ルイズの使い魔になったサイトだがルイズやシエスタ、色々な人たちと出会い戦う意味と剣を持つ意味をこの世界で追々知る事になる。
以降新たな愛剣デルフリンガーと共に剣を振う。


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