―――魔王邸―――

ネリネを後ろから抱き締める格好で、その豊満な体を弄る。
「ネリネの胸って気持ち良いよな。」
「そう・・・・ですか?私自身は良く分からないんですけど、稟さまが喜んで下さるならとても嬉しいです。」
恥じらいと嬉しさを混ざった恍惚とした表情で俺を見つめている。
「それに、なんか・・・・」
「?」
「いや、何でもないよ。それよりも、良いかなネリネ。」
「はい。どうぞ、稟さまのお好きなように・・・・」
俺は、ネリネの胸を触りながら感じた違和感を隅に追いやり、ベットで寝ころびながら俺を待つネリネに覆いかぶさった。
・・・・・・・・・
・・・・・
・・・






俺達は情事が終わり、ぐったりとベットに寝転んでいる。
「稟さま・・・・今日も激しかったです。」
「だって、ネリネ膣内とても気持ちいいからさ。」
そんな俺の言葉に顔が赤くなるネリネ。
そんな彼女が溜まらなく、愛おしいく感じ壊れ物を扱うかのように優しく頭を撫でる。
目を細め、嬉しそうな顔をするネリネ。
「稟さまに喜んでくださるなら、私はとても嬉しいです。」
そういいながら俺に寄り添ってくる。
まーなんて嬉しい事を言ってくるのでしょう。
思わず俺はネリネを抱き締める力を強めてしまう。
そんな俺の行動に、ますます顔を赤くしてしまうネリネ。
「稟さま、少し苦しいです♪」
「あ、ごめん」
あまり、強くし過ぎたのか少し苦しそうな顔をするネリネだがその顔はやはりどこか嬉し気だった。
少し力を緩めネリネを見つめ合い、どことなく笑い合う俺達。
「はははは。・・・・・・・・ところで、ネリネさん。」
「はい、何ですか稟さま?」
俺の少し真面目な顔に、首を傾げ?マークを浮かべる。
俺はさっきの情事の時に感じた、違和感を確かめようとする。
「間違ってたらあれなんだが・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・もしかして、また胸が大きくなったか?」
「えっ?」
俺の問いに少し驚いた顔をするネリネ。
あーやっぱりか。
「稟さま・・・気づいてらしたんですか?」
「ああ。なんか胸を触った時の感触がいつもと違う気がしてな。もしかしたらと思ってたんだけど・・・・・・・・・・どれぐらい、大きくなったの?」
「・・・・・・・・・・・・・」
恥ずかしそうに無言で指を三本立ててそう表現する。
なる程3cmか、ただでさえ大きいのにこれ以上に大きくなるのか。
俺としては嬉しい限りだが、この事が麻弓に知れたら呪詛の一つや二つ飛んできそうだな。
樹曰く麻弓の胸は『約束された永遠の貧乳』らしい。
とりあえずこの過酷な現実は、胸に秘めておこう(特に麻弓には)せめて身体測定の日までな。

「じゃ、もう今のブラは結構きついんじゃないか。」
「はい。前まではそんなに感じなかったんですが、最近では結構きつくなってきて少し苦しいです。」
「そっか・・・・・・じゃ、明日一緒に買いに行くか?」
「え!?良いんですか!!」
俺からの買い物への誘いに驚いたのか、上半身だけ起こして俺を見つめている。
「でも、女性の下着ショップに行くんですよ・・・・稟さまは大丈夫なんですか?」
少し不安そうな顔で俺にそう聞くネリネ。
ま、確かに男が行くのは結構気が引ける場所ではあるけど。
「大丈夫だよ。ネリネと出かけれるだけでも嬉しいしさ。それに・・・・・」
「それに?」
「ネリネがどんな、下着を買うのか男としては大変気になるし。たまには、大人っぽい物を買うのもいいんじゃないか?ネリネにはきっと似合うよ。」
「も、もう〜〜〜。稟さま!あまり恥ずかしい事言わないでください!!!」
俺の言葉に顔を真っ赤にして、ぽかぽかと俺の胸を叩きながら恥ずかしさを誤魔化してる。
Hの時はあんなにも積極的なのに普段のネリネはこんだけ純情だからなー。
このギャップが俺としてはかなり可愛いと思うわけよ、うん。






そして翌日俺達は商店街にある下着ショップへ来ていた。
「稟さまこれなんてどうでしょうか?」
可愛いストラップのブラを持って来て俺に見せてくるネリネ。
「あ、ああ。良いんじゃない・・・かな。」
俺は顔が、かなり引きつりながらもそう答える。
そんな俺の反応に別段気にせずに、にこにこしながらネリネは別のブラを選びに行ってくる。
いや、確かに男として女性の下着は気になるのは自然の摂理といいますか、それが好きな女性なら尚の事なんで、だから昨日はそう言ったんですが、でも問題はそれじゃなくてですね・・・

「あ、これも可愛いです♪稟さま、これも如何でしょうか?」

なんで、見つけるたんびに俺に聞いてきますか!ネリネさん!!
俺は心の中でネリネにつっこんでみる。
実はこれで、俺に聞いて来てる回数は二桁を超えている。
いくら色々耐性がある俺でもこれは結構きついぞ。
さっきからこの下着のショップへいると言う異常な空間とネリネが持ってくる下着を着たネリネ自身を想像してしまって、俺の精神はかなり危険域まで到達している。
ついでに言うなら体もだがな。
下着を買うだけならそんなに時間はかからないだろうと甘く考えていた俺自信を、深く反省しております。
湧きあがる劣情を抑えるため、出来る限り下着に目がいかないように床や天井などを見てる俺だったが、
「お客様。」
「は、はい!すみません!!」
「は?」
突然声をかけられて俺は、びっくりして思わず謝ってしまった。
そんな俺の反応に、呆気にとられている女性従業員。
「あ・・その・・・・・・こほん。なんでもないです・・・・それで、何か用ですか?」
「あ、はい。お連れの女性の方が、あちらの更衣室でお呼びになっております。」
そう言われた方の更衣室に目を向けると更衣室のカーテンから顔だけを出したネリネが、恥ずかしそうにこっちを見ている。
「そうですか。ありがとうございます。」
伝えてくれた従業員にお礼を言って、何所か逃げる様にネリネの元へ行く俺。



「どうした、ネリネ。」
「はい。あの・・・・何時もと違う、下着を着てみたのですが何か恥ずかしくて・・・・・・・」
「ああ。」
「それで・・その、私に似合ってるかが分らなくて・・・・・・・・・・一度稟さまが、見て判断して下さいませんか?」
「ああ。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はぁ!?
ネリネの言葉の意味が分からず、思わず叫んでしまった。
と、あまりに大きな声で叫んでしまったので従業員から、ジッと睨まれてしまう。
「えっと、ネリネ?何言ってるのか分ってるのか?」
今度は小声でネリネにそう呟く。
「はい。稟さまが気に行って下さるかがとても不安なんです。」
不安げな表情をしながら上目ずかいで俺を見つめる。
そんな悲しそうな顔でこっちを見ないでくれ・・・・・断りきれないから。
「・・・分ったよ。」
「本当ですか!」
俺が、見てくれるのがそんなに安心したのか安堵した表情をするネリネ。
「じ、じゃ、心の準備をしますので、声をかけたら覗いてくれますか?」
「あ、ああ。分ったよ。」
そう言い合いネリネは静かにカーテンを閉めた。
しかし、何時もと違う下着か・・・・・想像できないな。
普段のネリネは柄物やプリント物といった可愛い下着を着る事の方が多い。
ネリネも、そのような下着を好んでるみたいだしな。
ただ、たまに際どい下着なんかも着てる事があるけど。
スケスケものとか、Tバックとかな。
ま、それの大半は魔王のおじさんが勝手に買ってきて、ネリネに渡しているものだ。
ネリネも流石にこうゆう下着は恥ずかしいので最初は断ってるらしいのだが、魔王のおじさんに「これを着ればきっと稟ちゃんは、ネリネちゃんにメロメロになる事間違いなしさ!」と、爽やかに言われて結局丸めこまれ着てしまっている。
それを、見た俺も嬉しそうに普段よりも盛ってしまっているのも原因があるのだけど、魔界の王がそんな感じで大丈夫なのかと、本気で魔界の将来を心配する。
・・・・・・いや、今はそんな事じゃなくてだな。ネリネがどんな下着を選んだかなんだけど。

「・・・稟さま。良いですよ。」
おっと、そうこう考えている内にお姫様からのお呼び出しが来たな。
「じゃ開けるよ。」
「は、はい。」
なんかドキドキするな。
緊張しながら、ゆっくりとカーテンを掴み顔だけを入れてそっと中を除く。

「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」

お互いに無言で見つめ合っている。
ネリネは恥ずかしいのか自慢の髪を触りながら、どこかそわそわしている。
俺からも何か言わなくちゃいけないのだが、何と言うか凄いの一言しかない。
下着でここまで男を魅了できるのかと思えるぐらい。
「どう・・・・ですか稟さま?」
沈黙に耐えかねたネリネが先に問いただしてくる。
それでも、俺は何も答える事が出来なかった。
ネリネが、今着てるのは普段の可愛い感じではなくもっと大人の感じがする下着だ。
フリルやレースがふんだんに使われている。
それでも清楚な感じがする白色を選んでるあたりネリネらしいと言うかなんというか。
「稟さま?・・・・」
「あ、いやその。」
ずっと黙ってる俺に、どこか不安を感じたのかネリネは悲しそうにな表情になっていた。
「ごめん。見惚れてた・・・・」
「え!そう・・・なんですか。」
俺の答えに、不安げな表情は消えて逆に嬉しそうに頬を染める。
「稟さまに喜んでくださるなら、良かったです。」
にっこりと何時もの俺だけに見せる天使の笑顔を見せる。
その笑顔を見た瞬間俺は、

ドクンッ!

と、胸が高鳴り下半身の熱が高まった。
ヤバ!と、思ったが俺の体は正直でさっきからの溜まりに溜まった劣情とネリネの笑顔がとどめで俺の息子は完全におっ立ててしまった。
俺はその事に気づくと、恥ずかしくて顔が真っ赤になって俯いてしまう。
このままじゃ、ここから離れようにもこの様じゃ振り向くに振り向けない。
「稟さまどうしたんですか?」
「あ、いやその・・・・」
俺の態度が変になった事が気にかかったのか、心配そうに俺に聞くネリネ。
そんなネリネの言葉にも素直に答える事が出来ずにきょろきょろと視線だけを動かし、俺はかなり動揺していた。
ネリネも本気で心配になって来たのか、俺のそばまでやってきて顔を覗いてくる。
「稟さますごく顔が赤いです・・・・もしかして風邪ですか。」
「あ?」
俺の体調が悪いと感じたネリネは、俺の額に自分を額を合わせて熱を計っている。
「熱は・・・・ないみたいですけど、本当に大丈夫なんですか稟さま?」
不安げな表情から、俺の身を本気で心配しているのはみてとれる。
俺とネリネの距離は、ほとんど無いと言っていいぐらい近い。
その端整な顔立ちを間近で見てしまい俺の下半身はより一層に熱を持ってしまった。

「あ・・・」

ここまで膨張してしまっては、流石に身近に居るネリネも気づいてしまったようだ。
もう俺の下半身は、ズボンをはち切れようとするぐらい大きくなっていた。
「稟さま、これ・・・」
「すみません・・・・」
とりあえず謝っておく。
ネリネは純粋に俺との買い物に来てただけなのに、俺の身を心配してただけなのに、俺はこんな劣情を湧いてしまって・・・・・・猛反省してます。
その事に気付いたネリネの顔は真っ赤になっていた。
「えっと、ネリネさん。これはですね、何と言いますか男の悲しき本能と言いますか、先ほどのネリネさんがとても魅力的だったのでもう我慢が出来なくなったと言いますか、その・・・・・」
俺は、なんとかネリネに変な誤解を生まない様にかなり苦しい言い訳を絞りだしていた。
自分でも情けないと思っているから、余計悲しくる。
でも、そんな苦しい言い訳を続ける俺の言葉を遮るように俺の唇に指を当てるネリネ。
「良いんですよ、稟さま。分ってますから。」
「ネリネ?・・・・」
「むしろ私で興奮してくれる稟さまがとても嬉しいんです。」
そう俺に対してだけのエンジェルスマイルを俺に向けてくれる。
それだけで、あれだけ言い訳していた口が閉じてしまう。
そして、そんなネリネを俺は我慢出来ずに抱き締めてしまう。
「り、稟さま!?」
「とっても似合ってるよ、ネリネ。」
「稟さま・・・・・」
最初は驚いていたが、直ぐに俺の肩に顔を埋め俺の抱擁に身を任せてくる。
ここが、店の中だと言う事を忘れて、俺達はしばらく抱きあっていた。
が、しかしいくら二人の世界を作ったと言っても、ここは公衆の面前でしかも店の中でこんな行為をしてると、どうしても目立ってしまうわけで、
「あの・・・・お客様?お店の中でのそのような行為はお控え願えませんでしょうか?」

「「あ」」

恐る恐ると言った感じで少し顔を赤らめた従業員が、俺達に対して注意してきた。
その事に気づいて回りを見ると、他の従業員も他の女性客もみんな俺達に注目していた。
「は、はははは。」
俺は、苦笑いしか出なかった。
ネリネもかなり恥ずかしくなったのか、今までで見た事が無いぐらい顔が赤くなっている。
「とりあえずネリネ。買うもん買って早く出よう。」
「は、はいそうですね。すぐに着替えます。」
まさに今の俺たちは穴があったら入りたいと言った気分だろう。
俺の顔も、ネリネに負けず劣らず真っ赤になっていた。
ネリネが着替えた後は、結局居たたまれなくなり最後に試着した下着だけを購入して俺達は逃げる様に店を出たのであった。






「あー恥ずかしかった。」
「大変な目に会いましたね。」
互いに、笑いながら二人手を繋いで帰り道を歩く。
「いや、ごめん。俺のせいだよな、店の中であんなことしちゃって。」
そんな俺の言葉にふるふると首を振るネリネ。
「いいえ、稟さまのせいじゃないです。私も、稟さまに抱き締めれて嬉しかったですし。」
にこっと頬を染めながら俺に微笑んでくるネリネ。
あ、やばいまた変な方向に天秤が傾きそう・・・・・・今日の事で改めて思うが、ネリネの笑顔って俺の性感帯に触れるよな。
この笑顔はヤバいと思うよ、うん。

「あの・・・稟さま?」
「何、ネリネ?」
恐る恐ると言った感じで俺に聞いてくる。
「も、もう稟さまの・・・・は、治まったんですか?」
「え?・・」
ネリネはかなり小声で喋ったので聞き取りにくかったが、何が言いたいかは何となく分っていた。
つーか視線がちらちらと俺の下半身を指してるし。
どう返すかと考えていたが、ネリネもどこか期待をしている表情をしている。
結局俺は、
「家についたら・・・・お願いします。」
「はい!」
目の前の欲に素直になりました。
そんな俺にも、とびっきりの笑顔で返してくれるネリネ。
そんな顔だけで、また興奮している自分が情けない。
あー男って本当情けない生き物だと思うよ。

「稟さま♪今日は新しい下着を着て、たくさんご奉仕しますね♪」
俺の腕に嬉しそうに、抱きつきながらそう宣言する。
ネリネさんも随分逞しくなっちゃってねー。








感想はこちらに☆



inserted by FC2 system