「珊ちゃんの馬鹿~~~~!!」

外は既にまっ暗闇、時刻は午後の10時を回ろうとしているにも関わらず姫百合家のツンデレっ娘、姫百合瑠璃は大粒の涙を流しならがパジャマ姿のまま外へと駆けて行った。
こんな時間に外に出るなど、危険な事この上ないが瑠璃の事をよく知る物ならば仕方がないだろう。
だって…

「瑠璃ちゃん、そないに怖がる事無いのに……」

姫百合家の大黒柱であり謎の“るー語”を扱う天然っ娘。もう一つはグロゲー好きな少女は新しく買ったゲームを夕食後から約3時間弱ぶっ続けでプレイをし“超”が付くほどの恐がりの瑠璃と一緒に見ていたのだから。
「こんな時間に外に出るなんて心配やな……いっちゃん、一緒に探しにいこう」
走り去る瑠璃を何処か楽しそうに見ていたのは来栖川の誇る最新鋭のメイドロボ、HMX17-aの瑠璃に激ラブのイルファさんに話しかける。
珊瑚の言葉に我に返ったのか、緩んだ顔を正し冷静に告げた。
「いえ、一人で大丈夫ですよ。それに瑠璃様の位置は把握してます」
「はっきり答えるんやね。見当ついてるん?」
「ええ、瑠璃様の事ですから。十中八九あそこでしょう」
「あそこ……あ、あそこやな」
「ええ、あそこですよ」
満面の笑顔で答えるイルファに珊瑚も大体の予想が付いたのか同じ顔をして頷いていた。
二人の頭の中で思い浮かぶ物は只一つ。
二人にとっていや瑠璃にとっても大切な出会い人。
それは…

「うー寒ぅ…」
居間のソファーで寛ぎながら毎週見ていたバラエティー番組を見終えた俺はTVの電源とエアコンを切り自室に戻ろうと廊下に出た。
暖房で暖まった体は室内と廊下との気温差で余計に寒く感じてブルっと震えた。
今日は結構冷えるな…何かあったいの物でも持っていこうかな。
自室のある二階に続く階段を半分ぐらい上がった所でそう思い踵を返す。
すると、玄関の扉の隣に張り付けてある曇りガラスに何か人影が見えた気がした。
不思議に思い、暫く待っていたがチャイムもノックもなく気のせいかと思ったがどうにも気になり恐る恐る扉を開けた。

「……あ」

「えっ……瑠璃ちゃん?なんで」
なんと目の前にはパジャマ姿のままの瑠璃ちゃんが怯えた目をしながら静かに佇んでいた。
真冬の夜中にこんな恰好で此処まで来た事に驚きを隠せなかった。
「え、あ…その……ごめん。何でも無いんや!」
俺と目があった瑠璃ちゃんは口籠り何も訳を話さず走りだそうとしていた。
考えるよりも先にその小さな手を握り引きとめる。
握った手は酷く冷たく、小さな体も小刻みに震えているのが伝わった。
気になる事は沢山あったが、瑠璃ちゃんがここに来た事は事実であり今は暖を取る事の方が先決だった。

「とりあえず、中に入ろう」
「で、でも……」
「良いから。体をこんなに冷やして風邪ひくよ」
渋る瑠璃ちゃんを強引に中に入れて、さっきまで居た居間に招きもう一度エアコンを付け最大に設定する。
「直ぐに温かくなると思うから、それまでこれを着ててよ」
自分が羽織っていたどてらをソファーに座る瑠璃に羽織らせる。
「こ、これ。なくても、うちは大丈夫や。いらへんよ」
「まだ体震えてるくせに強がり言わない」
「せ、せやけどそれやと、貴明の方が寒ぅーなってまう…」
俺の事を気遣ってくれる事が溜まらなく嬉しいけど、今は瑠璃ちゃんの方が心配だ。
「駄ー目。今は瑠璃ちゃんの事が最優先だから大人しく着ておく事、良いね」
強い口調で押すと拒めなくなり素直に頷いてくれた。
「うん……ありがとうな、貴明」
「うん。あ、取りあえず何か暖かいものでも淹れてくるからTVでも見てて」
瑠璃ちゃんを居間に残しキッチンへと向かった。
ヤカンに水を入れコンロにかけて沸しながらコップとインスタントのココアを準備する。
シューシューと沸騰してくる音を聞きながら居間からは死角になる食器棚の前に移動をしズボンのポケットに入れておいた携帯を取り出してメモリーからワンプッシュで彼女達の家へとかけた。

『はい、姫百合です』

数回のコールがなり電話に出たのはおっとりとした優しい声のイルファさんだった。
俺は居間に居る瑠璃ちゃんに聞こえないように小さな声で話しかけた。
「イルファさん。俺だけど」
『あ………こほん。俺々詐欺ですか?生憎知り合いに俺と言う人はご存知ありませんが』
明らかに呆けた口調で話すイルファさんに思わず力が抜け携帯を落としそうになる。
「ちょっと、イルファさん。ふざけてるでしょう?」
『まさか、そんな事はないですよ』
「さっき“あ”とか言ったじゃない。“あ”って」
瑠璃ちゃんには内緒にかけている為あまり大声は出せず、ぼそぼそとした声で突っ込む。
取り乱す俺の声を聞けて満足したのかイルファさんは笑いながら謝ってきた。
『ほほほ、ほんの冗談ですよ。貴明さんの反応が見たくてつい』
「ついじゃないよ。全く……こっちは、真面目に聞いてるのにさ」
最初会った時は真面目な娘に見えてたのだけど、珊瑚ちゃん達との一件以来イルファさんの性格がかなり変わっている気がするのは気のせいだろうか。
「もうボケるのは無しにしてよ」
『分かってます。瑠璃様の事ですよね?』
「やっぱり分かってたんっじゃないか。で、なんでパジャマ姿のままで家まで来たのさ。しかも、こんな夜中に…不用心だよ」
『それは分かってますけど、ちょっと……』
簡潔に事の次第を聞いた俺は何と言うかなんとも彼女達らしい行動に苦笑するしか無かった。
「瑠璃ちゃんも瑠璃ちゃんだけど、珊瑚ちゃんも相変わらずだね。苦手なの知ってるのに分かってやってるのかな」
『さぁ?それはどうでしょうね。珊瑚様の考えている事は分かりつらいですから……ふー、瑠璃様の事ならなんでも分かるのですけど』
それは断言するんだ。
「取り合えず、今日は家に瑠璃ちゃんを泊めるからそれで良いよね?」
『はい、構いませんよ。貴明さんの傍なら瑠璃様も私達も安心できますから』
「そうはっきり言われると、恥ずかしいよ」
『まぁ、照れなくても良いんですよ。あ、それとですね』
「え?何が」
『折角の二人っきりの一夜……宜しければ、瑠璃様を襲っちゃっても構いませんよ?』
二度目のずっこけ。
「襲わないよ!!」
『えー。折角、若い男女が肌を寄せあって一晩明かすんですよ?何かしない方が勿体ないですよ』
「いや、そう言う問題じゃなくて…変に厭らしく聞こえるから止めてよ」
『ぶー、相変わらず貴明さんはお茶目ちゃんですね。私達はもう一線越えたじゃないですか~それぐらい気にしなくても良いじゃないですか』
「ぶっ!?た、確かにそうだけどそういう問題じゃないでしょう?」
『じゃ…本当に襲わないんですか?』
明らかに落胆の声を上げるイルファさんに頭が痛くなってきた。
駄目だ段々論点がずれてきてる気がする。
「はぁー……もう、その話は良いから他に何もないなら電話切るよ」
『貴明さんは、もう少し女の子には積極的に行った方が……』
「はいはい、お休みなさい。切るからね」
『あ、ちょっと待って下さい。貴あ…』

ピッ

“切”のボタンを押し話の途中で強引に電話を切った俺はイルファさんとの会話で疲労困憊した体から重いため息を吐いた。
真剣に聞いてるのにふざけて……ひとまず理由が分かり安心した貴明は、とっくに湧いているコンロの火を止めココアを淹れ始めた。

「お待たせ。はい、熱いから気を付けてね」
「ありがとう貴明……美味しい」
戻って来ると体育座りの格好で何処か呆然とTVを見ていた瑠璃ちゃんは一口つけ甘い香りにほっと安堵の表情をした。
その隣に座り、特に会話もなくTVを見ていると徐に瑠璃ちゃんの方から声をかけてきた。
「なぁ、貴明……」
「何?」
「突然来て怒って……へん?」
上目使いで遠慮がちに聞く瑠璃ちゃんにしばし無言で応え表情を険しく変え口を開いた。
「もちろん怒ってるよ」
「そうやね……うちなんか突然来ても迷惑なだけやもん、ごめんな。これ飲み終えたらすぐ帰るから」
悲しげに瞳を曇らし、落ち込む瑠璃ちゃんの頬に手を当てて自分の方に向かせると俺はおでこにデコピンをかました。
「い、痛っ!?いきなりなにすんねん!!」
「俺が怒ってるのはそっちじゃないよ。こんな時間にこんな無防備な恰好で外を出歩いた事に怒ってるんだよ」
「……え?」
全く見当違いの回答だったのか瑠璃ちゃんは赤くなったおでこを抑えながら呆気にとられていた。
「だから、こんな可愛い女の子が一人で出歩いていたら変質者にとっては良い鴨だよ。こんな時間じゃ襲われても誰も助けに来れないし取り返しのつかない事になってたかもしれない。そこの所分かってる?」
「そ、そんな……うちなんか可愛いないし、襲う人なんている訳ないやん」
「瑠璃ちゃんがたとてそう思っていても、他の人がそうは思わないかもしれないでしょう?少なくても俺にとって瑠璃ちゃんは可愛い女の子なんだから、こんな無茶したら凄く心配なんだよ」
ドストレートな言葉を言われまるで火が付いたように瑠璃ちゃんの顔は耳まで真っ赤になった。
「そ、そないな事……ないもん。うち、可愛いないもん」
念仏のようにブツブツと繰り返す瑠璃ちゃんに思わず苦笑する。
「ふっ。別に照れなくても良いのに。瑠璃ちゃんは可愛いよ、凄くね」
「うぅ~……そんな事ないもん」
いままでそんな事言われた事がないのか、顔を俯き純な反応をする瑠璃ちゃんのピンク色の柔らかい頭を優しく撫でる。
「兎に角、もうこんな事は絶対しちゃダメだよ。どしてもと言うなら俺を珊瑚ちゃんの家に呼んでくれれば直ぐ行くから」
「…呼んでもええの?」
「うん、こんな事になるぐらいならね」
遠慮する瑠璃ちゃんに俺は不安を打ち消すように笑顔で返した。
珊瑚ちゃん達の家に行く事がこれで更に増えそうな気がしたが、この小さなお姫様に無茶をされるよりは遥かにマシと結論つけ覚悟を決めた。
もっともこれで、追々心労が増える事とになったのだがそれはまた別の話なのだけど。

それから時間も随分経ち瑠璃が落ち着く頃には時刻はもう12時を回ろうとしていた。
「そろそろ寝ないと。明日も学校だし瑠璃ちゃんは学校に行く前に家に向かわないといけないし」
「そうやな」
二人して頷くが問題は寝る場所だったりする。
しばし考えたが決まらず直接聞いてみる事にした。
「瑠璃ちゃんは何処で寝たい?ここで寝るなら布団持ってくるよ」
「え?一人で……寝るん」
何故かそこで目に涙を浮かべる。
「もしかして怖いの?まだホラーゲームの余韻が残ってるとか」
「うー……だってめっちゃキモかったもん。怖かったもん……」
ぶるぶる震える瑠璃ちゃんを見ると相当なホラーゲームなのだったのだろうか?
逆にそこまで瑠璃ちゃんが怖がるゲームがとても気になってきた所だが……それはまた今度という事でそれなら別々に寝る事は無理と言う事になる。かと言って居間で二人寝るには態々布団を二つも持って来ないといけないし、それだとちょっとした手間になるし二人寝るにはここだと少々狭い。
そうなると後は親の部屋しか……
「なぁ、貴明……」
「何?瑠璃ちゃん」
「うち……貴明と一緒に寝たい」

「……なんですと?」

予想外の提案。
明らかにそれは禁断の楽園への扉なような気がした。
ここで容認しようものならきっと先程のイルファさんとの電話のような出来事が起きても可笑しくない。
先程イルファさんに否定しておきながらそのような結果になっては面子も何もあったもんじゃ……

「貴明……駄目なん?」
「うっ」
面子……なんていらないような気がしてきた
哀願する瑠璃に意志が揺らぎ結局嫌とは言えずに、俺は頷くしかなかった。
そして……


俺の部屋のベットで川の字、もとい“い”の字で背中合わせで横になっていた。
「……二人で入るとちょっと狭いな」
「そ、そうだね」
後ろから聞こえた声に動揺し上ずった声で答えた。
「……なぁ、貴明」
「な、何?」
「そんな端に寝てたら落ちてまうよ。もっとこっちに寄ってもええで」
「あ、あー……うん、分かった」
警鐘を鳴らすようにバクバクと脈打つ心臓を抑えながら少しだけ中に寄った。
お、落ち着け俺。こんな時こそ素数を数えるんだ。そうだ…ブツブツ
難しい事を考えて出来る限り自分の気持ちを誤魔化そうと必死に試みるが、一緒に布団に入っておりなおかつ先程より近寄づいたせいで強くなった瑠璃ちゃんの体温と息遣いが背中越しに感じてそれもあまり意味をなさなかった。
どれだけの時間をそのままで過ごしていたのだろうか…
暗闇の部屋の中で自分の心臓と時計の音を妙にリアルに聞こえ全く寝れない。
後ろも振り向けず、声もかけられない。
緊張して目は冴えるばかりで、悶々としてると急に自分の背中に温もりを感じた。
思わずビクッと体が震え後ろを振り向くと、瑠璃ちゃんが自分の顔を隠すように背中におでこを当てていた。
「る、瑠璃ちゃんどうし…」
「貴明は、うちとはエッチーことしたないん?」
「ど、どうして?」
突然の言葉に呆然とする。
「だって一緒の布団に入ってんねんで。男ならムラムラこうへん?」
「そ、それは…瑠璃ちゃんは嫌でしょう?」
「うち……貴明なら何されてもええよ」
「え…」
「貴明とは顔合わせると喧嘩ばっかで全然素直になれへんし、うちは怒鳴ってばっかや。それとも……うちなんかじゃ興奮はせーへん?」
「…そんな事はないよ」
「別に気を使わんでもええで。せやけど、今回の事かてうちの勝手な我儘で迷惑かけてもーたし、うちからも貴明には何かお礼したいねん」
瑠璃は後ろから腕を回しギュッと大きな背中に精一杯の力を込めて抱きついた。
「お願いや…こんな時やないとうち素直になれへんし……」
「お礼って……そんな事の為に瑠璃ちゃんに優しくしてる訳じゃないよ。ただ、大切な女の子だからしてるだけで俺は…」
「それなら尚の事ええやん。うちも貴明の事……め、めっちゃ、好きやもん」
初めて聞く瑠璃からの素直な言葉。
何時も強がりと意地っ張りな言動を繰り返し、考えてる事とは正反対の行動を取ってしまう天の邪鬼な女の子。
そんな彼女を見ていた俺としては初めてみるいじらしい態度に今までにないぐらいドキドキしている。
俺の眼に映る瑠璃ちゃんが可愛くて仕方がなかった。
「せ、せやから、貴明も遠慮せんと、好きな者同士なら気にせんでもええ…んっ!」
暗闇で顔が見れないからか、普段より本音を率直にさらけ出してくる瑠璃ちゃんの言葉に俺の我慢限界に達していた。
振り返りざまに、そのままに柔らかいピンクの唇に自分の唇を重ねた。
ただ、唇を合わせるだけの優しいキス。
突然のキスに驚き体を強張らせるが、それも一瞬の事で徐々に力が抜けていくのが分かった。
「ちゅ…そこまで言われたら俺、我慢できないけど…本当にいいの?」
「…うん、して」
「それなら、遠慮なくするね」
瑠璃ちゃんを下にして覆いかぶさるように態勢を変える。
ピンクのシャボン玉のパジャマの上から手を当ててち胸を軽く触り小さな膨らみを楽しむ。
ブラをしていないのか薄い布越しに膨らみとは別に固い感触があった。
そこを重点的に刺激し手を動かす。
「んっ……」
「痛かったら言ってね」
「うん。大丈夫…や、ちょっと…あ、くすぐったい…だけやから……」
「そう…パジャマ脱がすよ」
ボタンを一つづつゆっくりと外し、徐々に肌が露わになっていく。
双椀の真ん中にあるピンク色の部分は僅かに固く突起していた。
「少し、固くなってるよ」
「そ、そないな恥ずかしい事……一々口にせんでもええって」
頬を染め恥ずかしそうに視線を逸らした。
純な反応をする瑠璃ちゃんに妙な興奮を覚えもっと見たくなり耳元に囁いた。
「何で気持ち良くない?」
「気持ちはええけど、恥ずかしいねん…」
「恥ずかしいって、ただ俺は乳首を触ってるだけだよ」
「だ、だから恥ずかしい事言うんやな…ひゃっう!?」
左胸を円を描くように胸を触りながら右の胸も口に含み痛くないように先端を甘噛みをする。
びくびくと小さな体は震え、喘ぎ声を必死に抑えながらも声が漏れる。
「ちょっ、貴明…激しい……もう少し優しくして…あ、んっ!……」
「痛いかな?」
「痛くはないねんけど、良すぎて…あっ、このままやと……んっ、う、うち可笑しくなんねん」
押し寄せる快楽の波に流されないように我慢をしてるのか、潤んだ瞳で弱々しく訴えかける瑠璃ちゃんを見てると意地悪心が抑えられない。もっと見たい、もっと感じさせたいその衝動は俺の性欲を高め口元が厭らしく緩ませる。
「可笑しくなっても良いよ。俺が見ていて上げるから、恥ずかしい瑠璃ちゃんをもっとみせてくれないかな」
「え、な、なんやそれ?そないな事絶対…あ、やっ!?そこは駄目や!!」
胸を触っていた左手を下に下げズボンの中に滑らせパンツ越しに秘唇に触れると下着越しでも分かるぐらいにぐっしょりと濡れているが分かった。人差指でクリトリスを突くと胸の時とは比べ物にならない反応をした。
「んぁっ……はぁ!?だ、ダメや、それ以上やったら…ん、うち、本当に…」
「我慢しないでもっと見せて」
嫌がる素振りする瑠璃ちゃんに構わず秘唇への愛撫を続け膣内にゆっくりと入れた。発せらる声も度重なる快楽に徐々に枷が外れてきたのか甘く変化してきていた。
そのまま秘唇への愛撫を続けながら、胸を口に含み幼い体に刺激を与え続ける。
「た、貴明…ほんまに止めっ、うちうち…もうっ……」
「ちゃんとイク所見ていて上げるから安心して」
「あ、や、もう…だ、駄目、イクッ!?」
限界の声を上げそれに反応すように刺激していた膣内の指をギュッと締め付けてきた。
ビクビクと震える体が小さな掌が俺の左腕を力一杯掴み深く食い込んで軽く痛みを感じたが顔には出さず落ち着くまで待った。
掴んでいた手の力が緩み瑠璃ちゃんの中から指を抜くと俺の手までもが愛液でぐっしょりと濡れていた。
「瑠璃ちゃん凄いね。こんなに濡れて」
「ば、馬鹿明。止めてって言うたのに、続けてからに……後で、絶対仕返ししてやるからな」
「はは、それは楽しみだね。必死に我慢する瑠璃ちゃんが可愛くてついね」
「…貴明はやっぱりど変態の強姦魔や」
絶頂を迎え体が上手く動かないのかジド目で軽く睨んでくる瑠璃ちゃんの久々に聞く台詞に思わず笑った。
強姦魔か…出会った当初は良く言われてたな。
余韻で体に赤みがかかり何処か陶酔した様な顔をしている瑠璃ちゃんを見て妙に色っぽく見えて俺の中で別の欲求が湧いてきた。
「そうだね……瑠璃ちゃん限定ならそうなるかも」
「え?貴明、何をすんねん!ぱ、パンツ脱がしたら駄目や!」
まだ自由に体が動かないのか震える手で必死に下着に手をそえる俺の手を抑えが、力が入らない手じゃ意味もなく簡単に脱がせてしまう。
目の前に露わになる瑠璃ちゃんの秘密の領域、まだ毛も生えてない秘唇はまるで洪水がおきたように濡れていた。
「た、貴明。何をするつもりや」
「何って此処にこれを入れるんだよ」
ズボンを下ろしトランクスから突然現れた男根の状態に瑠璃ちゃんはごくりと息を飲んだ。
「た、貴明のこんなに……」
「俺だってもう限界だ。それに、俺は強姦魔だからね」
「え…?」
「とことん瑠璃ちゃんを犯してあげる」
「それは言葉のあ……やっあぅ!?」
合図をする事無く勢いよく膣内に入れられ絶頂の余韻が抜けきってない瑠璃ちゃんの体は突然に来た異物を追い出そうと痛いぐらいに圧迫してきた。
軽くイッたのか、瑠璃ちゃんは口をパクパクと動かし声にならない声を上げている。
「た、貴明のアホ…イッたばかりなのいいきなり入れるなんて…酷いやん」
「だって俺は、強姦魔だからね。だったらそれらしくしないと」
「そ、それは……うぅー」
自分の言った手前、否定しきれないのか口籠る。
もちろん俺は照れ隠しと分かってるしそんな事を本気で思ってない事も理解しているけど、今の俺の中では瑠璃ちゃんを苛めたい気持ちでいっぱいで何時もはやれない事をしてしまう。
「動くよ瑠璃ちゃん」
「だから、待ってて…ぁ言うてる…やろ!?あ…ふ、ん…や。動くな…貴明ぃ…!」
遠慮なく打ち付ける腰の度に声を上げ涙目で訴えかけてくる。
ネチャネチャと粘着質な音が瑠璃ちゃんの声から発する甘い旋律が部屋に響き、とめどなく走る快楽に瑠璃ちゃんの目の集点が合わなくなりだらしなくよだれを口から垂らす。
閉じることすら叶わない唇に俺は唇を重ねた。
「んっ…ちゅ…はぁ、ぴちゃ……ふ、ぁ……」
キスをしても大した反応もなく、瑠璃ちゃんの目は陶酔したような虚ろな目になっており自分の体に感じる快楽を味わってるだけなような錯覚を覚える。
俺からしたらまるで瑠璃ちゃんと言う上品質なダッチワイフを使ってる感じだった。
膣内のヒダが肉棒を包みまるで生き物のように蠢き逃がさない。
感じる快楽のままにストロークを繰り返し腰を動かした。
「うぁ…ん……はぁ!ひぅ…あ…い、良いの。もっと、欲しい…ぁ、貴明もっと…ちょうらい」
呂律すら回らない口で、俺を求める声に変わり思わず生唾を飲み込んだ。
さっきまでなすがままだったのに、無意識なのか瑠璃ちゃん自身も快楽を求めようと少しづつ腰を動かしてくる。
頬を染め激しく重ねられた快楽に見つめる顔は何時もの天の邪鬼な瑠璃ちゃんではなくもっと大人の女のような妖艶な魅力を醸し出していた。
まるで俺の性気を吸うインキュウバスのような妖しい瞳。
ぞくぞくと俺の中に得も知らぬ感覚が流れ、更に激しく腰を動かした。
ざらざらした膣内の感触に射精感が一気に膨らみ肉棒から白濁液が流れ爆発した。
「くぅ、瑠璃ちゃん!!」
「ん!はぁっ…!な、中に一杯出てる…うちの中、貴明で一杯……あ……」
「瑠璃ちゃん……最高だっ……ってあれ?瑠璃ちゃん!?どうしたの」
本能のままに求め自分の欲望を小さな体の中に限界まで注ぎ込んだ俺は満足し我に返ると瑠璃ちゃんがピクリとも動かなくなっていた。
無理をさせすぎたのだろうか……瑠璃ちゃんは度重なる絶頂に完全に失神していた。

気絶している間に部屋の後処理をして微かに香る独特の匂いが残る事数分後……

「うぅ~……貴明のアホ!」

ゲシ!!

反論の余地もないまま目覚めた瑠璃ちゃんから放たれる開口一番の飛び蹴りを顔面にクリーンヒットして痛みで床に転がり蹲った。
「貴明の馬鹿、アホ、強姦魔!!あないに激しくしてからに、うち本気で死ぬかとおもーったて!!」
「ご、ごめん。ちょっと悪ノリしすぎました」
「ちょっとやないわ!全く…貴明がこんなえっちぃーとは思わへんなんだわ……」
「否定できないけど……だけどさ、好きにして良いって言ったの瑠璃ちゃんの方じゃ」
「…何か言うたん?」
ベットの上に座って物凄い形相で睨られ俺は首を横に振るしかなかった。
「まだ、ジンジンしてる……」
痛む股を摩る仕草を目の前でされ、思わず先程の光景を否応でも思い浮かべてしまう。
ああー……瑠璃ちゃんの中気持ち良かったな。それに凄く可愛かった……
素朴な態度は普段見る捻くれた態度と違いとても従順でとても可愛くてドキドキした。
初めて見れた一面に自然に顔が緩んだ。
「なんや、いきなりニヤニヤして……またえっちぃー事でも考えてるん」
「え、あ、そうじゃなくて…嬉しかったからかな」
「嬉しい…なんでや?」
「俺の知らない瑠璃ちゃんの一面が見れたからね。男としては好きな人の事が分かるのは嬉しい事だよ」
照れ笑いを浮かべながら話す俺に、瑠璃ちゃんの顔は耳まで赤くなりしどろもどろになった。
「そ、そないな事言うてもえっちぃー事は、もうさせてやらへんからな!」
「うん、分かってるよ。今回はお礼だもんね。もうしないから」
「え?いや、別にしたないわけでもないんやけど……えっと………ううっ」
あっさり返されたのが気に入らないのか歯切れの悪く瑠璃ちゃんは落ち着かない顔をしていた。

「全く…瑠璃様は本当にツンデレなんですから。しょうがありませんね……貴明さん、強情な瑠璃様は放っておいて今度は私とエッチしませんか?」

すると何故か、聞きなれた声が急に耳元から聞こえ顔を向けた。
そこには、俺に対してウインクをするイルファさんが立ってい…てって。

「うぉ!?」
「ひゃっ!?い、イルファ!!何でここにおんねん!それよりも何処から湧いたん!!」

突如現れたイルファさんに動揺する俺達を爽やかな笑顔で返し開いてる小窓を指した。
「あそこからお邪魔しました♪」
「いや、ここ二階なんだけど……」
「家の屋根ぐらい登れないとメイドロボ失格ですから」
「いや、そんなの聞いた事無いし……それになんでここに居るのさ」
俺の問いにイルファさんは手に持った袋を持ちあげた。
しかし、本当にどうやって昇ったのか、激しく気になる所だが聞いたら終わりな様な気がする。
まさか足の裏にバーニアがあってどっかのロボットみたいに飛んだり…は、はは。まさかな。
「瑠璃様の着替えをお持ちしました」
「え…こんな時間に」
「本当はもっと前に来ていたのですけど、何だかお邪魔するのが忍びないほど良い雰囲気でしたのでちょっと………」
「ま、まさか見て…」
「ええ……貴明さんったら男らしくてとっても素敵でした。ぽっ」
ま、マジで……?
引きつった顔で固まる俺をイルファさんは胸に埋れるように抱きしめてくれた。
「な、何かな?」
「何って、もちろんさっきの話の続きですよ。瑠璃様はもうさせてくれないそうですから良ければ私がお相手しますよ」
「別にそんな…うひゃっ!?」
しなやかな細い手が、俺の股間をゆったりと触わり感じた刺激に思わず声を上げた。
ゆっくり形を確かめるように動く掌が絶妙な刺激を与え続け段々と熱を持ち始めその気はないのに火が付きかけてしまう。

「ちょっ!?イルファさん!そんなに触ったらまた…」
「良いんですよ。私ならどれだけでもお相手しますから、貴明さんの気の済むまで口でも胸でもオマンコでもお好きな所に出して下さいね……ちゅっ」
清楚なイメージのイルファさんから漏れる卑猥な言葉。
服のボタンを外し服をはだけた部分から見える柔肌と男の本能を誘うような甘い眼差し。
頬に感じた唇の感触で俺の中でなにか“プチッ”って切れたような気がした。
あ、俺ダメかも……・
自分の中の獣のが限界を超え吠える寸前、そんな俺よりも先に臨界点を超えた別の声が真夜中の静寂の部屋に響いた。

「だ、だ、ダメや!貴明はうちだけとするんや!!」
「る、瑠璃ちゃん……?」
「あらあら、瑠璃様ったらそんな大胆な発言……ぽっ」
「え、あ、ちゃうねん。そういう意味やないねん。うちはすけべーな貴明が珊ちゃんに手を出さんようにうちが……」
「独占したいんですよね?」
「全然ちゃう!!」

瑠璃ちゃんの顔を赤く染めるんのは怒りのせいか羞恥のせいか…
「それでは間を取って二人で今夜は楽しみましょう」
「何でそうなるんや!」
怒鳴る瑠璃ちゃんを人差指で指してにっこりと余裕の笑みで答えた。
「独占は駄目すよ。貴明さんは私と珊瑚様と瑠璃様三人の共有財産ですから」
「あの……俺の意志は?」
情けなく話す俺の意志など今の二人には聞き届けられる訳もなく華麗にスルーされた。
この状況、男として幸か不幸か…
結局明け方まで二人の騒動が続き完全な寝不足になった俺は学校では死んだように眠っていたのは言うまでもない。

~End~



***後書き***
瑠璃のHなお話です。
やっぱりツンデレって良いですよね。
デレに入ると普段ツンなぶん可愛く見えます。
当初は珊瑚も出す予定でしたが結局オチはイルファだけになっちゃいました。
ごめん、珊瑚。(;>ω<)






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