※このSSには過激な微エロのダーク系の話になってます。ほのぼのシスプリが好きな方は観覧する事を止めて下さいね。※

某●学校の教室。
生徒が授業に耽る姿は何処でもあるような授業風景だろう。
だが、その中の一人。
ボーイッシュな髪型の活発そうなワンピースを着た小さな女子生徒の様子が何処か可笑しかった。
まるで風邪を引いたように顔を赤く染め体が微かに震えていた。
(は、恥ずかしいよ……こんな恰好なんて。皆見てるよ)
着慣れない服を着て学校に登校してきた衛に周りの生徒は可笑しいと笑っていた。
普段、ズボンなどと動きやすい服を着る事が多い衛はこのようなフリフリの女の子の服を着た事がほとんどない。
絶え間なく体に感じる視線に体は羞恥で赤く染め上げる。
だが、衛が感じているのはそれだけではない。
衛が来ているのは、肩に紐をかけ胸を覆うように作られている、何処か色気の高いワンピースだ。
胸が大きい子ならば、良いのだろうが生憎衛は平均的な●学生の体型。
貧相な胸では、引っかかる事もなく動く度にずれて胸が見えてしまう事も少なくは無かった。
そして、一番の視線を感じる隣の男子生徒。
顔を赤らめ見ないようにしているのだろうが気になっているのか度々衛の方に視線を向かわせていた。
いや、性格には衛ではなく衛の脇の方…横からはっきり覗かせる膨らみも小さい双椀を見ているのだ。
(ずっと……だめ。感じちゃ……僕はこんな子じゃないもん)
ぎゅっと瞳を閉じ、耐える衛。
なぜ、このような事になっているのか、クラスに苛めでもされているのだろうか……それは数日前に遡る。

衛には少し年の離れた兄、冬也がいる。
ずっと仲良しで、優しくて、恰好良い自慢の兄だった。
だけど、ここ数か月前から妙によそよそしくなって衛への態度が何処か冷めている風に見えて疑問を感じていた。
そして、ずっと聞くのをためらわれていたが、冬也と話せない事への寂しさの方が積りついに夕飯後、冬也の自室へと訪れていた。
「その……兄ぃ。いる?」
軽くノックをして返事を待つが返答は無い。
数回繰り返したが反応が無い事へ、一気に落胆した表情になる。
普段の衛なら、大人しく自室へ戻っていただろう…だが、冬也と昔のように仲良くしたい衛はいけないと思いつつ扉を開けてしまった。
この事が自分への最悪の道への入り口だと知らずに……

部屋に入ると、部屋の主はおろか誰も居なかった。
何処かへ出かけたのかそれともトイレなのか……
「兄ぃ何処へ行ったんだろう……話したいだけなのに」
今回のは偶然だろうが兄が居ない現実に自分はやはり避けられているのではないか?とネガティブに考えてしまう。
襲いくる不安は、巡り衛の心を痛ませる。
「兄ぃの馬鹿……」
居ないものはしょうがない。諦めて出て行こうとするが、部屋に漂う懐かしい匂いを感じて足を止めた。
(兄ぃの匂いだ……ずっと嗅いでなかったけど、やっぱりこの匂い。凄く落ち着く)
高鳴る感情は、少女の心に小さな歪みを生ませる。
もっと感じたいと願い向かう先はベット。
男の部屋らしく何処か乱暴にしかれている毛布。
ベットへ寝転び、毛布を被ると兄に包まれている感じがして体が熱くなる。
この感情が何なのか知らない。
だけど、凄くドキドキしてる事だけは確かだ。
衛はそのまま、毛布を全身に被り自らを完全に包み込みまるで饅頭状態になる。
(兄ぃ……僕、何かイケない事をしたのかな?………寂しいよ、兄ぃ)
久々に感じる大好きな人の匂いに安堵感が生まれ、次第に睡魔が襲い静かに眠りについた。

「…ん、はぁ……る」
微かに聞こえる声に徐々に衛の意識は覚醒してくる。
(あれ僕なんで……そっか、このまま寝ちゃったんだ……兄ぃが戻って来る前に出ないと)
毛布をどけようと体を動かすが、聞こえてきた声に思わず固まる。
「衛……はぁはぁ、つっ……衛」
(兄ぃ……の声?僕の名前を呼んでる。なんで)
ゆっくりと顔を出して覗くと、机に向かって何かをしていた。
下半身に手を這わせ、激しく動かしていた。
視線の先は机の上にある何か。
ここからじゃ全然見えない。
(何をしてるかな……でも、兄ぃが気づいてないなら今の内に出ないと怒られちゃう……)
ゆっくりベットからおり恐る恐る出て行こうとする。
後少しで扉まで届くと言う時、冬也の口から驚愕の言葉が聞こえてきた。
「衛……好きだ。お前の全てが欲しっ…い。くっ」
(えっ?兄ぃ……今なんて)
好きという単語に気を取られバランスが崩れてしまう。
元より前かがみでバランス的に微妙な姿勢だった為、立て直す事は不可能。
そのまま滑りフローリングの床に思いっきり倒れてしまった。

「きゃう!?」
「っ!?だ、誰だ!!……って衛?」
「痛たたたっ。あ、兄ぃ……あ」
「なんでお前俺の部屋に……」
おでこを打ち痛みで支えながら目に映るのは、動揺の色を見せる兄の様子。そしてそそり立つ男のあそこを露わに、手に持つのは写真だった。
見えるか見えないか微妙の距離。
だが、スポーツ少女の衛は身体能力の他に目が良いのが仇となった。
冬也が持つのは、衛が写っている写真だった。
しかもそれは、下着姿で普段着に着替える様子を写した明らかな盗撮写真。
衛は突然の現実、冬也の行動に呆然とするしか出来なかった。
「兄ぃ……」
「衛……くっ」
「え?あ、兄ぃ何を……だ、駄目だよ。止めて兄ぃ!!」
衛に襲いかかり地に伏せられ身動きが出来ない。
何処か血走った眼をして、息も荒い。
今までの冬也の姿と違う様子に恐怖を感じていた。
体を弄られ、そして下半身にまで手を触れられる。
今まで触れた事が無い個所を刺激され思わずビクッと体が震える。
(な、何今の体に電気が流れたみたいな……そ、それよりも兄ぃを止めないと)
「はぁはぁはぁ……」
「あ、兄ぃ。お願いだから止めてよ。こんなの怖くてやだよ」
「衛がいけないんだ。俺の秘密を知ってしまったから……」
「…え……兄ぃ?」
衛を見つめる目が悲しみと哀れ含み悲痛な叫びを訴えかけているような気がして衛は何も言えなくなってしまった。
(なんでそんな悲しい顔してるの?何かあったの?僕のせいってどう言う事……)
だが、その一瞬の躊躇が余分な衛の力が抜かれてしまい、その隙に冬也は履いていた紺のスパッツを脱がされてしまう。
そして………
「あ……ま、待っ!?」
その日、衛の純潔は大好きな兄に奪われてしまった。
そしてその日から続く歪な関係。
あの日見てしまった、冬也の辛そうな顔。
それが忘れられず、そしてこのような行為でも兄と一緒に居られ事に衛は兄からの要求を受け入れてしまう。
それが、まともじゃないにしても……
それが、とても嫌な事だとしても……
幼い少女が願う事は、昔のように大好きな兄と一緒に居たいそれだけだった。

そして放課後。
学校が終わり何処か重い足取りで家に帰ると既に冬也は帰って来ていた。
そのまま、自分の部屋に戻る事なく冬也の部屋に向かった。
「兄ぃ……帰ったよ」
「ああ、入れ」
部屋に入ると何時もの行為。
冬也からの命令が告げられる。
「どうだったんだ衛」
「どうって……恥ずかしいに決まってるよ」
「それだけか?本当は嬉しいんじゃないのか」
「そんな事無いもん」
「ふん。なら確認してやるよ。見せてみろよ」
「そんな……恥ずかしいよ」
「良いから、見せてみろ。それとも、衛はしたくないのか?」
メガネの奥に潜む瞳を妖しく光らせ見つめる冬也に見つめられ羞恥で体を赤く染めながらゆっくりとスカートを摘み持ち上げる。
そこには、リボンだけを付けただけの簡素な下着を覗かし股の部分は愛液でぐっしょりと濡らしていた。
「もうびしょぬれじゃないか。十分興奮してるじゃないか」
「ち、違うもん。僕、変態じゃないもん。こ、こんな事するなんて本当は嫌なんだからね」
冬也の言葉に必死に否定をするが、乱れる呼吸、火照る体、厭らしく濡らす下着。
どこから見ても虚勢である事は火を見るより明らかだ。
そんないじらしい反応をする衛を見て冬也はにやりと意地悪な笑みを浮かべた。
「そうか……俺は変態な衛の事は好きだったんだけどな」
「え……」
兄からの好きという言葉に衛は思わず反応をしていた。
「兄ぃ……今なんて?」
「俺は変態の衛の方が好きだって言ったんだ。だけど……そうか衛はそんなに嫌だったのか。ならもう出ていっても良いぞ。無理強いして悪かったな」
何処か冷めた口調を放ち衛から視線を逸らし机に向かう。
「あ、兄ぃ…僕」
「いいから出ていってくれないか。俺は別の人を探すとするよ。どうやら、俺は学校では女子に人気があるらしいからな。誰か見つかるだろう」
「ま、待って!」
「いいから出て行け。お前がここに居る必要はないと言っただろう」
明らかな拒絶の言葉に衛は涙目になって体を震わす。
(こんな変態みたいな行動嫌なのに……でも、また兄ぃが離れちゃう。そんなの僕、嫌だよ………それに兄ぃが好きだって言ってくれるなら僕は……)
理性と欲望で揺らぐ未成熟な心。
だけど、大切な人に捨てられる。
それは何よりも耐えがたい。
「ま、待ってよ。兄ぃ……」
「ん?まだ居たのか。出て行けって言っただろう」
衛を見る事無く告げる言葉に衛の心は決まりつつあった。
「あ、謝るから…もう嫌だって言わないから、だから僕の事を好きって言って」
「それは俺が言うからなのか?仕方なく、俺につきあってると言いたいのか?」
やっと衛に顔を向ける冬也の視線はまるで刃物のように突き刺す。
どう言えば兄に自分の伝わるのか必死に考え、途切れ途切れに言葉を放つ。
「ち、違う。僕が……僕が、したいから」
「したいって何をだ?」
「そ、それは………」
「具体的に言ってくれないと分からないぞ」
意地悪な態度に泣きそうになる。
だけど、ここで折れたら冬也はもう自分を見てくれない。
必死に耐え小さな体に活を入れて踏ん張る。
「ぼ、僕が兄ぃと……Hな事したいんだ。どんな事でも、兄ぃが喜んでくれるなら僕は嬉しいから……」
「そうか……でも、衛は変態じゃないんだろう?変態な俺につきあっても良いのか?」
擦り切れもう欠片しか残っていない衛の精神にに更に鞭を振るう冬也。
ここまでくれば何を言いたいのか分かってる筈だ。
だけど、それでもあえて聞く冬也は最後まで衛の口に言わせたいのだ。
衛の口から聞く事に意味がある。
苛められ続けた衛の理性も限界を超えていた……そしてもう、冬也を納得させるには箍を外すしかなかった。

「ぼ、僕は兄ぃとHな事をして喜こぶ変態なんだ!だから、僕を見てよ!僕だけを見てよ!!他の人なんて見ないで!!!」
最後の人としての境界を超え、大きな声で叫んだ衛はついに涙が溢れその場に崩れる。
そんな衛に冬也は椅子から立ち上がりゆっくりと近寄る。
「うっ…く。えぅ………」
「衛」
「やだ……兄ぃが居なくなるなんて…うっ…やだよ」
「衛。顔を上げろ」
言うとおりゆっくりと顔を上げ兄を見つめる。
その表情は先程と売った変わり優しい目をしていた。
「良く言えたな……衛は変態だよ」
「う、うん……そうだよ」
「だが俺と居るともっと、過激な事を要求するかもしれないぞ。それでも良いのか?」
「良いよ。兄ぃが傍にいてくれるならなんでもするから……」
「衛……お前」
赤く染まる頬を優しく撫でくすぐったいように目を細めた。
ゆっくりと、顔を近づけ小さなピンクの唇にそっと重ねた。
(兄ぃのキス……優しい)
兄にキスをされるだけで心が高鳴り体が火照る。
最近では、それだけで濡れてしまう事もある。
「兄ぃ、触って……僕こんなに濡れてるよ」
冬也の手を掴み自ら秘部へと向かわせる。
触れた部分は指を濡らし軽く押すだけでずぷりと下着越しにでも指を容易く沈ませる。
「凄いな。さっきより濡れてるじゃないか、衛は根っからの変態だな」
「うん、僕変態だよ…兄ぃがしてくれるならもっと大胆な事だって出来ちゃうから……もっと教えて、僕を兄ぃだけの物にして」
衛のいじらしい台詞に冬也はふっと小さく笑った。
「嬉しい事を言ってくれるな。だが、間違うなよ。衛はもう、俺だけの所有物、俺専属の愛玩妹だ」
明らかに同じ人間とは思えない低俗な発言。
だけど、衛は兄に求められる、認められるだけで喜びを感じていた。
「嬉しい……兄ぃ。大好きなの」
完全に禁断の世界へ落ちてしまったのか、快楽に溺れ惚けた顔はとても●学生には見えない。
落ちた妹を見て冬也は満足げにほくそ笑む。
だが……

(衛……すまない。俺、なんかが兄の性でこんな目にして……俺だけの衛。大切なたった一人の妹……許してくれなんて言わない。だけど、ずっと一緒にいるから、衛が望む間はお前えだけの俺で居ると誓うよ)
ほんの僅かに残る理性。
兄としての良心が、狂った心に微かな痛みを負わせる。
その感情を顔に出さず静かに閉じた。
共に奈落の穴へと落ちる兄妹。
この禁断の宴は終わらない……二人が望む限りは永遠に。

~End~



***後書き***
シスプリのエロSSです。
なんか妙ーに暗くなっちゃってますね。
どっかのエロ本で活発な子がこういう風シチュがあって“これ衛にしたらスゲー萌えんじゃね?”と思ったのが始まりでした。
なんつーか……色々とごめん。衛。(;><)
かなり暴走したSSですが楽しめる…とは分かりませんが少しでも楽しんでくれたら幸いです。
書けたら四葉を書きたいなー…エロじゃなくても良いけど。




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